今年も懲りずに行ってきましたシックス恒例の「これからどんどん寒くなるぞミーティング」。春から夏にかけて参加したミーティングがことごとく雨に祟られるというミーティング運の悪いシックスの面々だったが、今回はさわやかな秋晴れに恵まれることになった。またシックスのお客連中内でバイクの乗り換えがこのところ続き、それらの試乗がてらの参加ということもあり、参加人数も例年になく多く集まりにぎやかなものとなった。
今回は実際、ブログネタになるようなハプニングもなくスムーズなミーティングとなった。日程も土曜日始まりの5連休の中日である日曜日〜月曜日ということもあり心配していた中国道宝塚付近の渋滞もたいしたこともなく、また去年のように行きも帰りも警察の厄介になることもなく、バイクごと会場内の側溝に落ちると言う私個人としてはあまり思い出したくないようなヘマもなかったのだ。ただひとつ「シックスじゃんけん」を除いて。
「シックスじゃんけん」、シックス関係者以外にはその恐ろしさが理解できないであろうと思うので、この機会に長くなるが説明させていただこう。シックスではその創業当時からツーリングでは、日の出から日没までの時間帯での飲食その他の代金はその都度、「シックスじゃんけん」をして負けた者がその代金を自腹で支払うというルールが存在する。サービスエリアでの休憩中のコーヒー代のような金額的にも小額なら精神的にも余裕があるのだが、タイミングが悪いとガソリンスタンドでの給油中の「シックスじゃんけん」で自分のバイクはスポタンなのに何ゆえ30リッター分の料金を支払わねばならんのだという事態がままあるのだ。
しかし参加者全員が皆、本当に心の奥底から恐れているものその名は「戦慄のランチタイム」である。今回のように参加人数が多ければ多いほどその対費用効果にて恐怖は増していき、緊張のあまり振り下ろすその拳がブルブルと小刻みに震えてしまうことなどは普通である。ちなみにこの「シックスじゃんけん」に拒否権はない。いかなる時も強制参加のカタチをとる。過去、「シックスじゃんけん」での最高金額は今や番頭と私のみが知る今から遡ること10数年前の「湯郷ハーレーミーティング」で出た。それは、会場近くの焼き肉屋での10数人での飲み食い代でなんと合計金額約8万円を掛けた「シックスじゃんけん」であった。幸いにして私はなんとか勝ち抜けることができたが、あの時ほど気合の入った「じゃんけん」はなかったであろう。なにせ8万円である。
また「シックスじゃんけん」に参加させられるのは何もシックス関係者だけということはなく、ツーリング途中でたまたま知り合って同行してしまった人物にも被害は及ぶことがある。以前、ミーティング会場で知り合って帰路で運悪く「シックスじゃんけん」のドツボにはまり昼食の流しソーメン代に1万5千円以上を払い、次のガソリンスタンドでも負けて他人のガソリン代を払わされるハメとなった人がいた。とにかく、「シックスじゃんけん」を回避するためには、シックスの一行には関わりにならないことだと忠告しておこう。
さて、話は戻って今回は岡山は美作インター近くのオーナーがハーレー乗りであるカジュアルレストラン「ポナ・ペティ」 にて「シックスじゃんけん」が開催された。オーナーこだわりの美味しいランチメニューにも関わらず実に良心的なプライスであったが、何せ人数が多い。飲食代もそれなりの金額になったのだが、人数の関係上2つのテーブルに分かれて座っていたので、それぞれのテーブルで「シックスじゃんけん」をして各テーブルで敗者を一人ずつ決め支払いは2人でということになった。とにかく、負けても飲食代は全体の半分だけということで多少は気が楽になったが、それでも計算してみると約1万2千円ほどの出費である。この度の「シックスじゃんけん」の状況は後のページでの写真を見れば十分に理解してもらえると思うが、なかなかに切迫した試合運びで善戦虚しくも敗者になったのは、偶然にもバイクの乗り換え組の2人であった。まあ、バイク購入の景気づけの振舞い金とでも思っていただきたい。


朝から晴れ渡る空のもと、集合場所の中国道赤松サービスエリアにて。途中の宝塚付近で恒例の渋滞はあったものの、それとてたいした状況ではなくツーリングの始まりとしては絶好の状態といえるだろう。しかし、皆の集まりが非常に悪く集合時間になっても到着していたのはたったの3人のみという寂しいありさま。いったい残りの14人はどこに消えたのかと心配する程の遅刻っぷり。時間通りに到着した我々がバカみたいに思えたほどだ。しかも、1時間強の遅刻で一番最後に必死こいてやって来たのは、今朝の予定にあったお客の納車準備をも完全にすっぽかした寝坊助メカニック。やって来るなり「ずんばせーん、ずんばせーん」を連発する酒臭い彼のダミ声は今回のミーティングの始まりにしてはあまりにも情けないものであった。


   

 


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